漢方薬の作用の仕組み

漢方薬の作用の仕組み

複合成分になっているため、漢方薬の作用の仕組みについて、以前は、解明しづらい点が多かったのですが、最近の研究では、着実に解明が進んでいるようです。
日本における漢方薬の使い方の中には、昔ながらの、生薬を小さく刻んで煎じて飲む方法もあります。
一般的な医療現場で使われている漢方薬は、ほとんどが、エキス顆粒剤になっています。
エキス剤は、煎じ薬を濃縮させて、乾燥させ、パックにしたものです。
こうすることによって、漢方薬は、携帯しやすくなりますし、飲みやすくなります。
また、アルミパックになっているため、成分の変質も防げますし、凝縮させて乾燥させているため、品質も一定に保つことが出来て、煎じて飲むよりも効果にばらつきがありません。
1976年以降は、漢方薬に対しても健康保険で処方が使えるようになっているものも多いです。

漢方医学では、その人の病名だけで薬を調合するわけではなく、患者さん一人ひとりの体質や、病状などを見ながら、漢方薬を使い分け、調合し、その人に合った効果的な生薬が処方されます。
ですから、当然ながら、同じ病気であっても、その患者さんの状態によっては、飲む薬が違うことがあります。
これは、「同病異治」と呼ばれる方法です。
ひとつの漢方薬が、いろいろな病気に効果があることは「異病同治」とも呼ばれています。
ひとつの病気でも違った漢方薬で治癒効果を求めることもありますし、また、同じ漢方薬で違う病気を治す効果もあるということです。